調 査 手 法 事 例

1  地下水調査(水源開発) 5  土壌汚染・地下水汚染調査
2  トンネル調査(比抵抗映像法) 6  埋設農薬調査
3  トンネル調査(高精度弾性波探査) 7  ため池老朽化調査
4  地下空洞調査(防空壕等) 8  SDL水位計による地下水位調査



  トンネル調査(高精度弾性波探査)

弾性波探査は、弾性波動の伝搬特性を利用して地下構造を把握する手法で、ダム、トンネル等の土木地質調査において広く利用されている。
弾性波探査屈折法は、人工的に地震波を発生させ、屈折してきた波を測定・解析することにより地下の速度層構造を求める手法である。
解析手法としては、一般的には「萩原の方法」が用いられている。この「萩原の手法」は、速度層構造を層構造と仮定して解析を行っているために、層構造ではなく、深度とともに徐々に速度が増加するような地盤や同一層であっても速度が水平方向に大きく変化しているような地盤等の複雑な地下構造に対しては、正確に速度構造を求めることが困難であつた。
このような中で、近年、コンピュータの発達とともに、「トモグラフィ的解析」手法が開発され、地下の速度層構造を従来の「萩原の手法」より詳細に求められる解析手法が開発され利用されている。

 [従来の弾性波探査解析方法(萩原の方法による解析)]

萩原の方法は、測定結果得られた相対する往復走時曲線から速度走時曲線(はぎとり線)を求め、この曲線から速度層構造を解析する手法である。
この解析は、速度層構造を成層構造と仮定して解析を行うため、複雑な地盤構造の場所では、正しい速度構造を求めることは困難である。

 [高精度弾性波探査解析方法(トモグラフィ的解析)]

 トモグラフィ的解析とは、まず、ある速度層構造の初期モデルを作成し、コンピュータによる反復計算によってモデルに対する理論的なデータ(理論走時)を作成する。
次に、この理論走時と実際に観測されたデータ(観測走時)を比較し、両者が許容精度内で一致するまでモデルを順次修正するという方法である。
この方法は、従来の解析手法と異なり、地盤を層構造と仮定しないので、複雑な地盤構造の場所でも精度よく速度構造を求めることができる。

 

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