鹿児島市が施行する都市計画道路高麗通線(2期)の開通式典が26日、同市郡元町で地元関係者など約300人が出席して行われた。JR指宿枕崎線の踏み切りや新川を跨ぐ橋梁等の完成で周辺道路の渋滞緩和とアクセス向上、安全性向上に期待が高まると同時に、工事期間中の安全作業に地域住民から感謝の声も寄せられた。
通り初めでは、森博幸市長や上門秀彦市議会議長、淡中泰雄九州地方整備局鹿児島国道事務所長、萩亮県土木部次長、森山裕衆議院議員らによるテープカットなどに続いて、唐湊幼稚園児による和太鼓演奏や器楽合奏、鹿児島純心中学・高等学校の生徒によるダンス披露が開通に花を添えた。
記念式典では、森市長が「高低差が約80mある区間の施工など技術的にも難しい工事を、大きな事故もなく完成していただいた工事関係者等に感謝したい」と挨拶。市議会議員時代に尽力した森山衆議も「安心安全な地域社会づくには、公共事業の大切さを再度認識する必要がある」と言葉を寄せた。
また、上門市議会議長は「用地を提供していただいた地権者に感謝したい」、淡中鹿児島国道事務所長が「鹿児島都市圏には放射道路が少ない。この道路の役割は大きい」とそれぞれ挨拶。
地元を代表して寳來良治郡元町内会長は「この事業で100世帯以上が苦渋の選択で立ち退いた。今後、郡元、唐湊、紫原が一体化するまちづくりが求められる」と語った。
事業概要は、2期のセット区間が中郡交差点から紫原1丁目(市営住宅)までの延長約1190m。幅員は16mから26.83m(2車線)。総事業費は約160億円で、施行期間は14年度から26年度まで。残る1筆が未買収なため、約120m区間が狭あい区間のままとなっている。
鹿児島建設新聞(H24.3.27)記事
|