調査・検討は、大きくは次の3項目よりなる。
(1)埋設位置・形態の調査
(2)周辺地盤への漏洩確認調査
(3)埋設農薬の処理対策の検討
各項目の調査手法には次の方法がある。
(1)埋設位置・形態の調査
@資料・聞き取り調査
埋設時の記録の収集を行うとともに、関係者からの聞き取り調査を行い埋設位置、埋
設形態、埋設量等を概略把握する。
A周辺土地利用、水文地質状況調査
現地調査により、埋設地点周辺の現在の土地利用状況を把握する。また埋設地点周
辺の地層の分布状況、河川・地下水の状況等を調査する。
B埋設分布調査
資料、聞き取り調査の結果を基に、地表から物理探査により埋設物の位置と形態を探
査する。
物理探査の手法としては、地下レーダー探査、磁気探査、電気探査等があり、埋設地
点の地層・地下水分布等を考慮し適切な探査法を選定する。
C試掘確認調査
物理探査により埋設農薬と予想される箇所が検出されたら、実際に試掘調査を行い埋
設農薬を確認する。試掘は、数カ所で行う。
(2)周辺地盤への漏洩確認調査
埋設農薬の周辺への汚染の有無及び汚染がある場合の範囲の調査を行う。
@ボーリング等による鉛直調査
ボーリング、簡易土壌採取機を用いて試料採取を行う。
調査地点は、地盤・地下水状況等を考慮し、最低3箇所程度行う。
また、サンプリングは、1孔当たり、3試料程度とする。
A土壌・地下水分析
ボーリング調査により採取した試料を用いて土壌・地下水分析を行う。
分析は、「農薬等の環境残留実態調査分析法(環境庁 水質保全局)」に準拠して
行う。
(3)埋設農薬の処理対策の検討
@埋設農薬掘削方法の検討
「埋設位置・形態の調査」、「周辺地盤への漏洩確認調査」結果を基に、埋設位置、
埋設形状および埋設量の推定を行い埋設農薬の掘削方法に関する提案、設計を行う。
Aモニタリングの検討
周辺汚染の処理対策を実施する場合、必要に応じて施工後のモニタリングを行う。